小田急線または相鉄線「海老名」駅(東口)から徒歩6分、イオンの目の前にあるラーメン店。
以前は神奈川県大和市の高座渋谷駅の近くにあり、独特な湯切りスタイル「天空落とし」やだしの旨味がたまらない「神奈川淡麗系」などの言葉を有名にしたラーメン店。
私も創業した1999年当時とんでもないラーメン店が出来たと思い、何度も通いました。
その当時は店主である「中村栄利」さんが湯切りなどをしていてそのパフォーマンスが見られたんですよね。
お茶の水や吉祥寺にも出店していたこともあり、いずれもお邪魔しています。
2008年の信州ラーメン博では、現ロックンビリーの嶋崎さんと湯切り対決をしていたこともあり、私も見に行きました。
そのうち店主さんがアメリカに行ってしまい、食べる機会が減っていました。
ちなみに中村栄利さんの実兄である中村比呂人氏は七沢のZUND-BAR創業者であり、AFURIの社長でもあります。
そしてこんなツイートが流れてきました。
この度中村屋は、店舗の期間満了による賃貸契約終了を機に休業することと致しました。
一旦、日本の中村屋を閉じニューヨークNAKAMURAの活動に専念いたします。
2022年2月13日を以って中村屋最終営業日とさせていただきます。
これは食べておかねばと思い、やってきたのです。
13時半ごろ到着すると、50人くらい並んでいたでしょうか。
皆さん別れを惜しんで並んでいたようです。
待っている間、店の前ではチャーシューを炙った煙が行列のところにちょうど出てくるんですよね。
これでテンションが上がります。
この暖簾も見納めかと思うと悲しいものが。
店内に入ると正面に券売機がありタッチパネル方式。
カウンター9席ほど、テーブル席もありました。
ゆったりとした空間。
店に入る前に動画撮影などお店の方に聞いたら、他のお客さんが映らなければいいですよとのこと。
いました、厨房内に店主の中村さん。
トッピングが乗っていないかけラーメンから炙りチャーシューが3種類乗った特製ラーメンまであります。
生姜ラーメン以外はそれぞれ塩と醤油が選べます。
トッピングは半熟味玉、メンマ、炙りチャーシュー2種類、青菜、のりなど。
スープを飲むと、ああ、懐かしい味。
動物系の旨味を感じた後に淡い魚介ダシの上品さが襲ってきます。
まさに時間差攻撃。
一口目からウマイ。
キレのあるスープ。
極細ストレート麺は加水率低めでややパツンとしていて、プツンとした歯切れ具合がいいですね。
とても美味しい麺。
それにしてもこんなに細かったか?
記憶があいまいです。
メンマは細くて歯ごたえがありコリコリいただけました。
こんなに美味しい塩ラーメンは久しぶりに食べました。
おいしければ美味しいほど閉店が残念でなりません。
普段はほとんどしませんが、この時はスープを全部飲み干してしまった。
一番人気のラーメン。
スープのベースは同じと思われますが、個人的には塩の方が好きでした。
醤油も美味しいんですけどね。
それにしても旨味が幾重にも重なった重層系のスープは本当に奥深い味わい。
余裕があれば醤油と塩2杯食べるのがおすすめ。
特になると、炙ったチャーシューが3種類乗ります。
豚ロース、豚バラと鶏の炙ったもの。
香ばしくてどれも美味しい。
レアチャーシューもいいけど、やっぱり私は炙ってある方が好きです。
極細ストレート麺もおそらく同じもの。
あ、今気づきましたが麺は真空麺というのが選べたので、どちらかをそれにすればよかった。
ちなみに天空落としとは、腕をいっぱいにテボを振り上げて、そこから一気に振り落とし、ぴたっと静止させて麺を湯切りするスタイル。
オープン当初、あまりの忙しさの中で偶然生まれた動作だそうです。
どうしても中村氏のラーメンが食べたければニューヨークに行けば食べられます。
厚木市にはZUND-BARがあるし、都内にはAFURIもあります。
静岡県内だと中村屋やZUND-BARの系列だと、伊東市の『麺や一徳』、三島市の『麺屋 みのまる三島店』、焼津市の『麺屋才蔵』、吉田町の『ますだや』などがあるので、そちらで神奈川淡麗系のラーメンが食べられます。
一度も食べたことがない人は是非食べてみてほしいです。